継続学習型
酪農体験を道徳につなぎ、「いのち」の学びを深める

千代田区立九段小学校
学校の実態
学校名 千代田区立九段小学校
規模 全校児童数340名(12学級)
周辺の状況 近隣にはオフィス並びに大学がある。また、皇居や官庁街に徒歩で行くことが十分可能な場所にある。それだけに、子どもたちが広々と遊べる場所はわずかしかない。
場所 千代田区三番町16番地
酪農教育ファーム導入の経緯
1.農業体験(新鮮田舎の会)
 JA茨城の青年会の皆さんの取り組みから始まった。「この豊かな自然を次代へ」をテーマに、スーパーなどで出来上がった食品などを見慣れている都心の子どもたちに、原材料はどのようにして生産地で作られているのか、このお菓子は何が材料なのかなどを体験しながら生産していく過程を理解し、また、日本の文化にも触れてもらうことを目的として活動を行ってきた。

2.わくわくモーモースクール
 「わくわくモーモースクール」では、千葉県八千代市から乳牛1頭と生後10日位の生まれたばかりの子牛2頭を九段小学校の校庭に運び、酪農体験を行った。牛の体や牛の一生、牧草や飼料などの説明を受けた後、酪農体験では、園児や児童が子牛に触れたり、乳搾りを行い、また、教室では、ケーキづくりやバターづくりなど体験した。

3.トマト、稲の栽培
 本校の校庭には、土が殆どない状態である。そこで、理科や生活科の栽培活動は屋上を利用している。屋上では、第6学年を除いた全ての学年が栽培活動を行っている。
4.カウパレードへの参加
 5年生の児童は、昨年度開催された千代田区丸ビル内の「カウパレード」の特別イベントに参加した経験がある。その時、子牛へのほ乳やブラッシングなどの体験を行い、また、牧場の仕事や牛について酪農家から話を聞くこともできた。
実践事例
事後学習
考察
 「春の移動教室」、「秋の移動教室」、道徳「いただきます」の授業後の感想を通じて考察すると、特に秋の訪問後は「再度訪れたい」「また仕事をやってみたい」といった記述が見られる。この感想から、継続して行う意義は大きいと考えられる。それは、単に慣れたということではなく牛に対する気持ちや見方が多様化し、「くさい」という単純な思いから、「くさいけど、大変だけど楽しい」といった気持ちに変化していることが伺える。
 さらに、子どもたちの牛や酪農への気持ちを受けて、「いただきます」の道徳の授業を行い、その結果として、数人の子どもたちからは、「牛乳を残さずに飲もう」、「食べ物を残さずに食べよう」といった食べ物を大切にしたいという気持ちも感じられた。
 また、春と秋の体験でその意味や意義をしっかりとらえ、感じることができた児童は、「いただきます」の道徳後の授業の感想でも、「食べものを大切にすること」や「他の命をもらっていること」、「他の命をもらっていることへのいただきます」などと記述している。
 このことから、牧場での体験を踏まえての道徳の授業は、より実感を伴った学びとなったことが推測される。
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